友近サスペンス劇場『寝台特急「はつゆき」殺人事件』を見た感想
本日(2026年7月20日)時点で公開されている友近さんのYouTubeチャンネル「フィルム エストTV」の新作『寝台特急「はつゆき」殺人事件』を視聴しました。
前作に続き、モグライダー・芝大輔さんと友近さんがバディを組むサスペンス作品です。
約2時間という長編作品ですが、最後まで飽きることなく楽しめました。昭和の2時間ドラマを知っている世代にはもちろん、当時を知らない世代にも新鮮な作品として映るのではないでしょうか。
昭和の2時間ドラマを本気で再現
作品公開に合わせたインタビューで、友近さんは「ショート動画が主流の時代に、2時間という長さの作品を受け入れてもらえるのか不安もあった」と語っていました。
しかし、前作で「丁寧に作り込んだ作品なら見てもらえる」という手応えを感じたことから、今回は安心して制作に取り組めたそうです。
実際に視聴すると、その言葉どおり細部までこだわり抜かれた作品であることが伝わってきます。
CMまで昭和そのもの

驚いたのは、本編だけではありません。
劇中に流れるコマーシャルまで昭和のテレビ番組そのままの雰囲気で制作されていて、「この会社、本当に存在していたのかな」と思ってしまうほどの完成度でした。
私は昭和世代なので、かぎっ子だった小学生の土曜日の夕方にポツンとひとり
2時間ドラマを見ていた記憶が一気によみがえりました。
映像や音楽だけでなく、テレビ番組全体の空気感まで再現されていることに感心しました。
若い監督だからこその視点

この作品の監督は1994年生まれです。
昭和をリアルタイムで経験していない世代ですが、友近さんの依頼で昔の2時間ドラマを数多く研究し、最初のドラマ撮影の折には愛媛までロケハンに訪れたそうです。
インタビューでは、当時の撮影現場で使われていたENGカメラにも興味を持ち、当時のスタッフのチャレンジ精神や映像づくりへの情熱に魅力を感じたと話していました。
映像も、ただ古く見せるのではなく、「画質を汚しすぎない絶妙な加減」を意識したそうな。
さらに、当時らしいテロップやフォント、画面の色味など細かな部分まで工夫されており、昭和ドラマを知る人ほど「懐かしい」と感じる演出が随所に見られました。
あえて残した”昭和らしい違和感”
現代のドラマはテンポよく進みますが、昭和の2時間ドラマには独特の間がありました。
長めのリアクション、印象的な表情、ゆっくりと流れる時間。
監督は、そうした「今見ると少し不思議に感じる演出」も作品の魅力として残したかったそうです。
そのため、昭和ドラマを知る世代は「そうそう、こんな感じだった」と思わず笑ってしまう場面も多くあります。
モグライダー芝さんの新たな魅力

主演の芝大輔さんも、とても印象的でした。
普段はきっちり整えられたリーゼント姿のイメージがありますが、本作ではあえてラフな髪型で登場しています。
その姿は、昭和の2時間ドラマで活躍した刑事役の俳優を思わせる雰囲気があり、作品の世界観によくなじんでいました。
友近さんも「昔のドラマは髪をすくという発想がなかったのではと思うほど、皆さん髪のボリュームがありましたよね」とユーモアを交えて話していましたが、その時代らしい空気まで丁寧に再現されていることが伝わってきます。
エンディング曲にも昭和への愛を感じる
エンディングで流れる「ジャストアローン」は、前作『外湯めぐりミステリー・道後ストリップ殺人事件』に続いて友近さん自身が歌っています。
初めて聴いたときは、岩崎宏美さんの歌声かと思うほど雰囲気が似ていて驚きました。
友近さんによると、この楽曲は竹内まりやさんの「シングル・アゲイン」へのオマージュが込められているそうです。
私自身も若い頃によくカラオケで歌っていた曲なので、どこか懐かしく、作品の余韻をさらに深めてくれました。
昭和を知る世代も、知らない世代も楽しめる作品
『寝台特急「はつゆき」殺人事件』は、単なるパロディではなく、昭和の2時間ドラマへの深い
リスペクトを感じる作品でした。
ストーリーは本格的で、映像や音楽、美術、演出まで徹底して作り込まれており、約2時間という長さを忘れるほど引き込まれます。
昭和世代には懐かしさを、若い世代には新鮮な魅力を届けてくれる作品ではないでしょうか。
次回作ではどんな舞台で事件が起こるのか、今から楽しみにしています。
参考資料
・友近 YouTubeチャンネル「フィルム エストTV」
・友近 公式YouTube・公式SNS
・作品公開時のインタビュー・記者会見内容
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