薬剤師会で見たコロナ禍の変化|薬剤師の仕事はここまで広がった
新型コロナウイルス感染症の流行は、私たちの生活だけでなく、医療現場の働き方にも大きな変化をもたらしました。
薬剤師会で勤務していた頃、多くの薬剤師の先生方が感染対策に追われながら、新しい業務へ対応していく姿を間近で見てきました。
そのときに始まった取り組みの多くは定着し、薬剤師の役割は以前よりさらに広がっています。
今回は、コロナ禍をきっかけに変わった薬剤師の仕事について、当時の経験も交えながらご紹介します。
オンライン服薬指導が身近になった
感染拡大を防ぐため、対面での服薬指導だけではなく、オンライン服薬指導が本格的に導入されました。
スマートフォンやパソコンを利用して薬の飲み方や注意点を説明できるようになり、自宅にいながら薬剤師の指導を受けられる環境が整いました。
特に慢性疾患で定期的に薬を服用している患者さんにとっては、通院や待ち時間の負担軽減につながる取り組みとなっています。
薬の配送サービスが広がった
オンライン服薬指導とあわせて、自宅へ薬を届けるサービスも普及しました。
以前は薬局で受け取ることが一般的でしたが、服薬指導後に配送されるケースが増え、高齢者や外出が難しい方にとって利用しやすい環境が整いました。
薬局では配送手続きや顧客管理など、新たな業務も増えていきました。
在宅医療で地域を支える存在に
高齢化が進む中で、薬剤師が患者さんの自宅や介護施設を訪問する在宅医療も重要な仕事になっています。
医師や看護師、ケアマネジャーなどと連携しながら、
・服薬状況の確認
・飲み残しや副作用の確認
・医師への情報提供
などを行い、患者さんが安心して治療を続けられるよう支えています。
薬剤師は薬を渡すだけではなく、地域医療を支える専門職としての役割がさらに大きくなったと感じます。
ワクチン接種を支えた薬剤師
新型コロナワクチンの接種では、多くの薬剤師が自治体や医療機関で運営を支えました。
担当した業務は、
・薬液の希釈や注射器への充填
・接種会場での薬剤管理
・医師や看護師へのサポート
などです。
なお、日本では本日(2026年6月29日)時点でも、薬剤師が一般的にワクチン接種を行う制度にはなっておらず、接種は主に医師や看護師が担当しています。
私が薬剤師会で勤務していた頃も、先生方はワクチン業務に対応するための研修へ参加され、新しい役割に備えておられました。その姿から、地域医療を支えようとする責任感の強さを感じたことを覚えています。
漢方薬局でも働き方が変わった
私がコロナ禍以降に勤務を始めた漢方薬局でも、仕事の内容は大きく変わっていました。
電話やオンラインでの相談が増え、来店せずに商品を注文されるお客様が多くなり、発送業務が日常の仕事になっています。
受注内容の確認や伝票作成、発送準備、顧客情報の管理など、パソコンを使った事務作業の割合も以前より増えました。
一方で、お客様一人ひとりの体調や生活に寄り添いながら、継続して健康をサポートするという漢方薬局本来の役割は変わっていません。
まとめ

コロナ禍は、薬剤師の仕事を大きく変える転機となりました。
オンライン服薬指導や薬の配送、在宅医療への参加、ワクチン接種業務への協力など、薬剤師が活躍する場は以前より大きく広がっています。
薬剤師会で勤務していた当時、多くの先生方が変化に対応しながら地域医療を支えていた姿は、今でも印象に残っています。
そして私自身も漢方薬局で働くようになり、その変化が現場にしっかり根付いていることを日々実感しています。
参考資料
・厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/
・公益社団法人 日本薬剤師会
https://www.nichiyaku.or.jp/
・デジタル庁(電子処方箋)
https://www.digital.go.jp/
・独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)
https://www.pmda.go.jp/


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